自己肯定感が低いとはどういうことか

自己肯定感とは、自分が自分でいて良い感覚のことを言います。まさに「あるがままの自分を愛せる」状態のことを言います。

自己肯定感が高いという定義を、私は3つ提唱しています。

1つ目は、健全な自己愛があること。ナルシストなどとは違い、健全に自分を愛せることです。2つ目は、自己信頼感があること。自分で自分を心から信じることができるということです。そして3つ目は「どんな自分にもOKが出せる」ということです。たとえ失敗したとしても、そんな自分も肯定できるということです。

逆に自己肯定感が低い人は、自分のことを好きではなく、自分が信じられず、何か失敗すると「やっぱり自分はダメだから…」と自分にダメ出ししてしまいます。自分の能力を過少評価したり、自分と他人とを比べて「やっぱり自分はダメなんだ…」と落ち込んだり。また他者の評価をやたら気にする側面があります。一方他者から褒められた場合、非常に喜び、他者から批判された場合、必要以上に落ち込むクセがあります。

恋愛の場面では、パートナーや周囲の評価を過度に気にするため、心の平穏が乱れやすく、リレーションシップに不安や緊張を感じることが増える可能性があります。

自己肯定感が低くなる理由

自己肯定感は、私たちの自己評価や自己認識に大きく影響を与える要素ですが、この感覚が低くなる背景には様々な要因が存在します。多くの研究や経験から、自己肯定感が低くなる主な理由として、幼少期の経験、周囲の環境や人間関係、そして親の影響が挙げられます。

幼少期の経験は私たちの心の土台を形成し、親や周囲の環境はその土台の上に影響を及ぼし続けるのです。このセクションでは、これらの要因がどのように自己肯定感に影響を与え、恋愛においてどのような特徴や注意点をもたらすのかを詳しく解説します。

**幼少期の経験・体験によるもの**

幼少期の経験や体験は、自己肯定感の形成において重要な役割を果たします。幼少期に受けた批判や否定的なフィードバック、否認の経験は、自分の価値を低く見る原因となり得ます。

私の場合もそうでした。私の父はアルコール依存症で、飲むと母に暴言を吐いたり、暴力を振るっていました。そのせいで、母はしょっちゅう家出をしていました。ひどい時は、1年という長い歳月、家を空けたことがあります。そんなせいで、母は私たち姉妹に対しては、ネグレクト状態だったのです。

暴力的な父と、ネグレクトの母の元で育った私の自己肯定感は、本当に低いものでした。それこそ、しょっちゅう人と自分を比べて「自分はなんてみじめなんだ。」と思っていました。また、周囲の目に敏感で、何か言われようものなら、「きっと、自分の悪口を話しているに違いない。」と思っていました。まさに病的でした。

また、同級生や友人との関係でのいじめの経験も、自己評価を低くする要因となります。私は小学校のとき転校して、新たな環境で陰湿ないじめに遭いました。もう生きていくのが辛すぎて、子どもながらに睡眠薬を飲んだら死ねる、と思っていたので、近くの薬局に睡眠薬を買いに行きました。薬局の主人はもちろん私には売ってくれず、心配して、母にそのことを伝えてくれたのです。母は担任の先生から、私がいじめを受けていたのは知っていますが、「瑞穂ちゃんは、そんなこと(自殺)なんてしないわよね。」の一言で片付けられていました。

これらの経験は、恋愛関係においても、パートナーとの関係性に歪みを生じさせるものとなります。恋愛関係においても不安や疑念を生じさせ、相手の評価や意見を過度に気にする傾向を生む可能性が高まります。

 

**周囲の環境・人間関係によるもの**

私たちの自己肯定感は、周囲の環境や人間関係から大きく影響を受けます。特に学校や職場の環境、友人や同僚との関係が健全でない場合、自己の価値や能力を疑い始めることが多くなります。常に他者との比較や競争が強調される環境は、自己肯定感を低くするリスクが高まります。このような環境で形成された自己肯定感は、恋愛においてもパートナーとの関係の不安定さや依存性を生むことがあります。

 

**親によるもの**

親との関係性は、自己肯定感の形成において最も基本的な要因となります。親からの過度な期待や厳しい批判、無関心や過保護などの態度は、子どもの自己肯定感を低くする可能性があります。

私の親は、まさに「毒親」でしたので、その影響は多大なものでした。親がきちんと子どもを育てていないと、子どもの心は歪み、すさんでいきます。

また、親の行動や態度、コミュニケーションの方法は、子どもの自己認識や自己評価の基盤を築く重要な要素です。親から受けた否定的なメッセージは、大人になっても持続し、恋愛関係においても不安や疑念を生む要因となり得ます。

**自己肯定感が低い人の恋愛における特徴**

自己肯定感の低さは、恋愛関係においてさまざまな特徴や振る舞いの違いを生むことが知られています。

自己の価値感や能力を疑問視することは、恋愛における思考や行動にも影響を及ぼすのです。例えば、相手からの評価や愛情に極度に依存し、その結果、自分の価値を相手から求めようとします。相手から賞賛を浴びているときは良いのですが、ひとたびそれが落ち着くと、「なぜ自分を褒めてくれないのか。」と相手を責め始めます。

また、相手の要求や期待に対して、自分の意思を持たずに従順になりがちです。このような姿勢は、恋愛関係の中での自己の位置を低くしてしまい、結果として相手を過度に束縛したり、自己犠牲を強いる傾向になります。

また、ネガティブな思考やあきらめのムードが恋愛の中で強まることもあります。このセクションでは、これらの特徴を詳しく探求し、その背景や原因を明らかにします。

 

**恋愛の相手から価値を求めようとする**

自己肯定感が低い人は、自分の価値を内部ではなく外部、特に恋愛の相手からの評価や承認で確認しようとします。自分自身の中での価値感が不足しているため、恋人の一つ一つの言動や反応に過敏になります。相手の評価が低いと感じると、自己評価も低くなり、恋愛関係の安定性が欠ける原因となります。

 

**求められると断れない**

自己肯定感が低い人は、自分の価値を内部ではなく外部、特に恋愛の相手からの「評価」や「承認」で確認しようとします。自分自身の中での価値感が不足しているため、恋人の一つ一つの言動や反応に過敏になります。相手の評価が低いと感じると、自己評価も低くなり、恋愛関係の安定性が欠ける原因となります。

 

**相手を束縛してしまいがち**

相手に依存することで自分の価値を保とうとするため、相手の行動や選択に対して過度な干渉をしてしまうことがあります。その結果、相手を過度に束縛し、関係に窮屈さや緊張をもたらしてしまいます。

例えば、相手が同窓会の飲み会に行くとします。そうすると、相手が一時的でも自分から離れてしまうのを、とても怖がります。その結果行かせないように工作したり、不機嫌になって、相手の気持ちを変えようと、相手を操作しようとします。

**相手に尽くしすぎる**

自己肯定感の不足を相手への奉仕で補おうとする傾向があります。自分の価値を上げるために、相手のために自分を犠牲にする行動をとることが増えます。これは中長期的に恋愛関係において不均衡を生む可能性があります。

私も若いときはそうでした。ひとたび人を好きになると、相手に忠実になり、相手の意向に添うように一生懸命頑張ります。また、プレゼントなどを送り、相手の気持ちを自分につなぎとめようとします。

 

**相手の顔色を窺いすぎる**

自己評価が不安定であるため、相手の気分や態度の変化を常に気にしてしまいます。その結果、自分の行動や選択を常に相手の反応に合わせるようになり、自分自身を疎かにしてしまいます。

私もかつて、付き合っていた相手から「なぜ俺の顔色ばかり見るの?」「俺の顔色を見て、行動しなくていいよ。」と言われた苦い経験があります。相手にはしっかり分かってしまうのですね。

 

**基本的にあきらめムード・ネガティブ**

自己肯定感が低い人は、事前にネガティブな結果や反応を予測しやすいです。そのため、挑戦や新しいことを始める際に、あらかじめ失敗や挫折を想定してしまい、行動を避けがちになります。これは、恋愛においても新しいステップや課題に取り組む際の障壁となる可能性が高いです。

例えば、相手がいつか自分から離れていくことを勝手に想定して、自分から離れていく、など私がよくやっていた手です。(笑)本当に努力もなしに、なぜこのようなことをしていたのか、今では理解できませんが、当時の私は相当、自己肯定感が低かったのだと思います。

 

**自己肯定感が低い人が恋愛で気を付けるべき注意点**

恋愛は、人間の感情や自己認識が最も複雑に絡み合う領域の一つです。特に、自己肯定感が低いと感じている人は、恋愛において多くの挑戦や困難を経験することがあります。

しかし、そのような困難を乗り越え、より健全で豊かな関係を築くための具体的なアプローチや心掛けがあります。このセクションでは、自己肯定感が低いと感じる人が恋愛で取り組むべきポイントや注意点について解説します。自己の感情や価値観を大切にし、相手との関係をより良好に保つためのヒントを提供します。

自分を責めすぎないようにする

恋愛において問題が生じた際、自己肯定感が低い人はその原因を自分のせいだと捉えがちです。しかし、問題の原因は外部の要因や相手にもある場合が多いのです。実際に、自分だけを過度に責めることは、さらに自己肯定感を低くするだけでなく、恋愛の質を下げる要因ともなります。自分の行動を反省することは大切ですが、全てを自分のせいにしないよう心がけることが重要です。

小さなことでも褒める、ねぎらう

日常生活や恋愛の中での小さな成功や努力は、自己肯定感を向上させる要因となります。たとえ小さなことでも、それを自分で認識し褒めることで、自己肯定感を育てる土壌を作ることができます。相手からの褒め言葉も素直に受け取ることで、自分の価値を再確認することができます。

自己肯定感が低い人は、人からの賛辞を受け取ることが苦手です。人から褒められても、嬉しくないどころか「いやいや、自分なんてそんな価値ないです。」と言わんばかりの反応を相手に返します。人から褒められたら、素直に喜び、感謝の言葉を伝えられるようになると良いですね。

 

好き嫌いをはっきり言うクセをつける

自己肯定感が低いと、相手に合わせることが多くなりがちです。でも、自分の意見や感情をしっかりと持ち、それをはっきりと伝えることは、健全な恋愛関係を築くための基盤となります。自分の気持ちをしっかりと相手に伝えることで、相手も自分のことを理解しやすくなります。

自己肯定感が低い人は、自分の正直な気持ちを相手に伝えてはいけない、と思っている人が多く見られます。これは親からの教えなのかもしれません。ですが、相手に自分の気持ちを率直に伝えないと、関係性も良くなっていきませんし、好きや嫌い、イエスやノーをはっきりと相手に伝えていいのです。

双方がこういった状態になれれば、関係はフェアなものになりますし、より健全的な関係になるでしょう。

 

事実を受け入れて自分の考えと分ける

事実と自分の解釈や感情は別物です。事実を冷静に受け止め、それに基づいて考えることで、感情的な判断を避けることができます。恋愛においても、事実をしっかりと受け入れ、それをもとに冷静に判断することが重要です。

 

嫌いな人や苦手な人とは距離を置く

自己肯定感が低い人は、ネガティブな影響を受けやすいため、エネルギーを奪われないよう、ストレスの原因となる人とは適切な距離を保つことが大切です。自分の気持ちや健康を守るためにも、距離を保つことが必要です。

これは、バウンダリー(境界線)の問題とも大きく関係しています。ですので、私のカウンセリングのプログラムでは、必ずこのバウンダリー(境界線)について学んでいただき、トレーニングをします。そうすると皆、みるみる内に、自分の気持ちや人の気持ちを尊重できるようになり、周りとの関係が良くなり始めます。

 

自己投資をして磨きをかける

自分磨きは、自己肯定感を高める要因の一つです。新しいことを学ぶことや、自分の趣味や興味を追求することで、自分の価値を感じやすくなります。恋愛においても、自己投資をすることで、より魅力的なパートナーとしての自分を築くことができます。

夢中になれることを見つける

情熱を持って取り組むことができる活動や趣味は、自己の価値感を向上させる手助けとなります。何に夢中になれるかを見つけ、それに取り組むことで、自己肯定感を向上させることができます。

まとめ

私も若いときは、何度も恋愛で痛い目にあいました。人を好きになる、ということは素晴らしいことです。またそういった人に巡り合えるということも、とても素敵なことです。

でも、自分自身の自己肯定感がしっかりとしていなかったおかげで、大失恋をしたり、結果的に長くお付き合いをしても、別れることとなってしまいました。

私は、日米における3年間のカウンセリングで自分を取り戻し、今の夫とも会い、2人で努力をして、今の良い夫婦関係を築きあげることができました。

恋愛には努力が必要です。でもその前に、自分の自己肯定感が低いと、今までお伝えしたように、恋愛の阻害要因を作ってしまうことになります。

健全な恋愛関係を保つためには、お互いに、メンタルが健康である、ということが大前提にあると思います。お互い、近すぎず、遠すぎず。依存し過ぎず、適度にお互いにもたれかかって生きていくのが良い関係です。

そうなるためには、お互いの自己肯定感が安定したものであり、1人の人間として自立していられるからこそ、素敵な関係も育めるものです。

もし、恋愛関係がうまくいかない、いつも相手から振られてしまう、などのお悩みがありましたら、いつでも相談に来てください。

一緒に自己肯定感を上げ、素敵な人間となって、素敵な恋愛や結婚を体験しましょう!

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