共依存関係に陥っている夫婦は、しばしば深刻な問題に直面することがあります。
「共依存は自己喪失の病である」というように言われています(「共依存 苦しいけれど、離れられない」信田さよ子著)このように、夫婦が共依存関係になると、自分自身を失い、相手なしでは生きていけなくなります。

もし今あなたが、夫婦関係において疑問を感じているなら、これからの文章を読み進めていただきたいと思います。そうして、どうしたら、解決できるのか考えていただきたいと思います。

共依存の夫婦は相手に極度に依存し、支配することにより確立されている夫婦関係です。時に、依存関係に陥ってしまっている夫婦の場合は、行動を起こすことが必須となってきます。本記事では、共依存夫婦の特徴と、共依存から脱却する方法について解説します。

夫婦共依存の定義

夫婦共依存とは、互いに対して極度に依存し合い、はなはだしく不健康な関係のことを言います。互いの問題を解決しようとすることで、お互いに相手を支配し、自分自身の価値感を確認しようとする心理的な状態です。共依存夫婦は、それが不健康であるとどこかで分かっていたとしても、それを認めません。認めると、自分が崩れてしまうと感じているからです。共依存の夫婦は、常にお互いを必要とし、互いに依存している状態にあります。

夫婦共依存の特徴・考え方

共依存夫婦は、自分自身を犠牲にして、相手に尽くすことで、自分自身の価値を確認しようとする傾向があります。また、相手の要求に過度に敏感に反応し、自己主張ができなくなることもあります。共依存夫婦は、互いに相手を支配することで、自分自身を守ろうとします。それは言葉を変えれば、その夫、そして妻の弱さの現れとも言えます。

相手に尽くさなければと考えてしまう

共依存夫婦は、相手に対して過剰に尽くし、自分自身を犠牲にしてしまう傾向があります。自分自身の意見や感情を押し殺して、相手の要求に応えようとします。このような行動は、自己犠牲を伴い、決して健康な精神状態とは言えません。それゆえ、共依存の夫婦は、何らかの問題を抱えているのが普通です。

たとえば、精神的に安定しない、ウツ状態にいる、アルコールや薬物への依存がある、などです。

相手の機嫌や気分に敏感

共依存夫婦は、相手の機嫌や気分に非常に敏感です。相手が不機嫌な時には、自分のせいではないか、と考えたりします。また、相手の要求に応えることで、自分が承認された感じがして、それがその人に一時的な心理的安定感を与えます。

連絡の回数が異常に多い

共依存夫婦は、連絡の回数が異常に多い傾向があります。相手の存在を確認し、自分自身が安心できるようにするために、相手とのコンタクトを多くとることがあります。

あるクライアントさん(50代・女性)は、ある男性と再婚したばかりです。その再婚した夫からの連絡が過度に多くて、不安になってカウンセリングに訪れました。彼女が買い物に出かけると、帰ってくるやいなや「一体どこに行ってたんだい?」と根ほり葉ほり聞いたりします。そして、彼女が友人と旅行に出ると、毎日ものすごい量のメッセージを送ってきます。彼女はこんな夫とどう接していけばよいのか、戸惑っていました。

カウンセリングが進むにつれ、彼女は夫が彼女に依存している、ある種「共依存の関係」だったと知ることができました。そして、時間はかかりましたが、夫と別居することができ、今自由な時間を楽しんでいます。

互いに束縛しあっている

共依存夫婦は、互いに束縛しあっていることがあります。相手が自分自身から離れてしまうことを恐れて、相手をコントロールしようとする傾向があります。このような行動は、相手に対して支配的とも言えます。

例えば、ある夫婦の場合、妻が、夫が外で友達と飲むことをひどく嫌がっていました。妻は、夫が常に自分と一緒にいることを強要し、夫はそれに窮屈さを感じていました。ひとたび、夫が外出すると、頻繁に電話をかけ、そのせいで、夫の友人たちから彼はうとまれ、今では飲みにいく相手がいなくなってしまったと言います。ただ、この夫婦は続いています。おそらく、夫も共依存なのでしょう。

一心同体感が強い

共依存夫婦は、相手と一体化するような感覚を持ち、互いに相手を理解することで自分自身が存在していることを感じようとする傾向があります。これは、相手に依存していることを示すだけでなく、自分自身を見失ってしまうこともあります。いわゆる、相手と一体化することにより、自分がない状態に陥っているのです。「夫婦といえども、他人。」この概念が、共依存の夫婦にはないのです。

危険とされる共依存夫婦の特徴

共依存夫婦の場合、相手に対して強い依存心を持つため、問題が生じると深刻なものに発展する可能性があります。例えば、精神的な問題や不安、孤独感、経済的な問題などが、共依存夫婦の関係に悪影響を与えることがあります。このような状況が続くと、お互いにとって危険な関係となり得ます。

DVやモラハラがひどい

共依存夫婦の場合、相手に強い依存心を持つため、相手からの暴力的な行動やモラハラにも耐える傾向があります。しかし、このような行動が長期間続くと、深刻な精神的・身体的なダメージを与えることがあります。このため、共依存夫婦は、DVやモラハラなどの問題が発生した場合には、専門家の支援を受けることが重要です。

まさに私の父親と母親が、共依存の関係でした。父は酒乱でアルコール依存症。母は父が飲むと暴力を振るわれ、いつも泣いていました。幼い私たちの前で、父が母に暴力をふっているところを見たことがあり、私はとても傷つき、泣きました。

母は、父の飲酒問題をどうにかしようと思い、必死で対処しようとしていたのだと思います。そのせいで、母は、私たち姉妹には関心を寄せず、私たちは、ほぼ両親からのネグレクトの状態で育ちました。

その内、母は、このDV地獄から逃げるようにして、他に男を作り、逃げていきました。そして、後程、父との離婚が成立しました。今、母はその男性との間に一児をもうけ、幸せに暮らしています。私と母との縁は、母の私への拒絶により、切れてしまいました。

お金に対してルーズ

共依存夫婦は、相手に対して過剰な依存心を持っているため、自己犠牲をしてでも相手を助けようとする傾向があります。このため、お金に対してルーズな傾向があり、借金や負債が膨らむことがあります。そのため、お金の管理については、相手と話し合いを行い、ルールを決める必要があります。

ある夫婦の問題です。夫が、外で風俗などで遊んでいました。妻は全然そのことに気付きませんでした。ですが、そんなにたいそうなお金など夫は持っているはずもなく、消費者金融から借金を重ねていました。そんな時、何かおかしいと感じた妻は、夫の借金のことについて気付き、夫を問い詰めたら、なんと借金は数千万にもなっていると言われました。

途方に暮れた彼女は、貯金を崩すなどどうにかして夫の借金を返したのです。ですが、夫のお金へのルーズさは消えず、今も外で遊び、借金を作り続けています。まさに、この夫婦は共依存の関係なのです。

浮気癖がある

共依存夫婦の場合、相手との関係に依存しているため、浮気などの問題が生じた場合にも、苦々しく思いながらも、相手を許してしまう傾向があります。しかし、浮気や不倫は、夫婦関係に大きな傷を与え、関係を悪化させることがあります。このため、共依存夫婦は、相手の浮気などの問題がある場合には、専門家の支援を受けることが重要です。

酒癖が悪い

共依存夫婦の場合、ストレスや不安感などが原因で、酒や薬物に依存する傾向があります。また、お互いに強い依存心があるため、相手が酒や薬物に依存している場合には、その問題に対して手を差し伸べようとする傾向があります。

まさに、私の父親と母親がそうでした。父は酔うと人が変わったようになりました。私も幼い頃、父から暴力を受けたことがあります。ですが、母親はどうにかこの夫婦関係を継続させようと必死でした。そして、夫の問題を解決しようとしていたのです。そのせいで、父から暴力を振るわれざんまいで、とても悲惨でした。

しかし、相手がお酒への依存症に陥っている場合には、専門家の介入が必要です。また、酒癖が悪い場合には、私の父のように、相手に対して暴力的な行動やモラハラなどの問題が発生することがあります。父は母がいなくなり、私たち姉妹と3人で暮らしていたときには、酒に酔って帰ってくると、私たち姉妹に怒号を吐き、私たちは、夜中ひっそりと、父が眠るまで我慢するしかありませんでした。

子離れができなくなる

共依存夫婦の場合、お互いに依存し合うだけではなく、子どもにも依存する傾向があります。子どもは何も分からないので、親から依存されるとそれが普通だと思い、自分も親に依存し、親と共依存の関係に陥ってしまうのです。

お互いに強い依存心があるため、親は子供たちから離れることができなくなる傾向があります。子どもがカウンセリングなどで自立心を取り戻し、家を出る、結婚をする、などの場合は、共依存である親は、子どもの自立に対し、うろたえ、阻止しようとします。

このため、共依存夫婦は、子供たちの独立や成長を支援するために、専門家の支援を受けることが重要です。

夫婦共依存を放置した末路

共依存夫婦は、お互いに過剰な依存心を持っており、自己犠牲的な行動を取りがちです。

このような状況が長期化すると、夫婦の間でさまざまな問題が発生することがあります。例えば、相手への依存が深まりすぎると、自己犠牲的な行動が当たり前になってしまい、自分自身の意見や欲求を抑えることが普通となり、それによりストレスを抱えることになります。

また、相手の問題を解決するために自分自身を犠牲にすることが多くなるため、精神的なストレスや身体的な問題を引き起こすこともあります。

例えば、心理的に不安定になる、ウツ状態になるなどの精神的なことから、体に不調が出てくるなどの身体的なものまであります。心と身体は一体なので、どちらに症状が出ても、おかしくないのです。

いつまでたっても問題が解決しない

共依存夫婦は、問題が起きた際に相手に対してすぐに手を差し伸べるため、問題が解決せずに長期化することがあります。借金や浮気、お酒、DVの問題などです。また、問題が解決されたとしても、なぜ問題を起こすのかという、根本的な原因が解決されない場合には、問題が繰り返される可能性があります。そのため、共依存夫婦は、問題解決について真剣に取り組み、専門家の支援を受けることが必要です。

我慢する側が健康でいられなくなる

共依存夫婦は、相手に対して優しくすることが当たり前であるため、自己犠牲的な行動を取りがちです。しかし、自己犠牲的な行動を繰り返すことで、身体的な問題や精神的なストレスを引き起こすことがあります。また、自分自身の欲求や意見を抑えることで、自分自身を否定することになり、自尊心が低下することもあります。共依存関係の依存される側の人間は、大抵、自己肯定感が低いのです。

離婚できなくなる

共依存夫婦は、お互いに強い依存心を持っているため、離婚することができなくなることがあります。また、共依存夫婦は、自己犠牲的な行動が当たり前であるため、自分自身を優先することができません。自分の幸せを犠牲にすることが相手の幸せに繋がると勘違いしているため、両者ともいつまでたっても幸せにはなれません。この状態を放置すると、夫婦関係が破綻するだけでなく、深刻な健康問題や経済的問題も引き起こす可能性があります。

夫婦共依存の状態を解消するには?

夫婦共依存の状態を解消するためには、専門家などの力を借りて自己分析を行い、自分自身を客観的に見つめ直すことが必要です。自分が共依存になっている理由や、自分自身が本当に欲しているものを考えることが大切です。そして、夫婦で話し合い、共依存関係から脱却する方向性を決めることも必要です。

別居して物理的に距離を置く

共依存関係から抜け出すためには、一時的に物理的に距離を置くことも必要です。例えば、別々の部屋で寝る、別居をするなど、物理的に距離を置くことは有効です。また、家事を分担する、個人的な趣味や、それぞれの友人関係を持つなど、夫婦それぞれが自立した行動を取ることは大切です。

精神的・経済的自立を目指す

夫婦共依存の問題を解決するためには、精神的・経済的な自立を目指すことも重要です。

精神的には、自分ひとりでも生きられる強い力を持つことが大切となっていきます。自己肯定感を高めることは、これに繋がります。

また、経済的に自立し、お互いに依存しない関係を作ることも有効です。

日本では、昔は専業主婦の家庭が多かったですよね。すると知らず知らずの内に夫は妻に対してマウントを取る傾向が強くなります。意識しているにせよ、無意識にせよ、「俺が食わせてやっているんだ」と思う男性もいると思います。すると妻はその気持ちを察し、夫に尽くすという共依存の関係が出来てしまいます。ですので、妻も何らかの形で収入を得ていた方が、夫婦が共依存の関係に陥らない可能性が高くなります。

カウンセリングを受ける

夫婦共依存の問題は深刻なものであり、カウンセリングを受けることも一つの解決策となります。

カウンセリングを受けることで、自分自身の問題や考え方を客観的に見つめ直し、夫婦関係の問題解決に向けてアドバイスを受けることができます。

夫婦でのカウンセリングだけでなく、個別でのカウンセリングも必要に応じて受けることが重要です。そして、共依存の夫婦は、カウンセリングを受け、専門家のアドバイスを受けることが必須となってきます。

なぜ、お互い、共依存の関係に陥りやすいか、などに「気付く」ことで、共依存の関係から脱却することが可能になってくるからです。

「気付く」ことから、全てはスタートします。

夫婦共依存に気が付いたら即行動を

夫婦共依存に気づいた場合、早期に行動を起こすことが重要です。放置すると深刻な問題に発展し、夫婦関係や個人的な健康に悪影響を与える可能性があります。

まずは自分自身が共依存になっていることを認め、専門家やカウンセラーに相談することが大切です。カウンセリングや心理療法を受けることで、共依存についての理解が深まり、適切な対処法を学ぶことができます。

また、夫婦共依存の状態を解消するために、別居することや精神的・経済的自立を目指すことも考えられます。別居することで、物理的な距離を置くことができ、お互いの独立性を取り戻すことができます。精神的・経済的自立を目指すことで、本当の意味で自立することが可能になります。自立は、共依存関係から抜け出す第一歩です。

まとめ

今もしあなたが、自分の夫婦関係に疑問を持っているとしたら、それはもしかして、根本的な部分で、「共依存」が絡み合っているのかもしれません。

夫婦は、ある程度、お互いに依存しながら生きています。これが健康的なレベルだったら良いのですが、共依存の場合、不健康にまでお互いに極度に依存していることになります。それは、精神的、身体的に過度なストレスを課し、後々問題となってきます。

最も重要なことは、行動を起こすことです。共依存になってしまった状態を放置してしまうと、問題が悪化する可能性があります。早期に自己認識し、適切な対処法を学び、行動することが、夫婦関係や個人的な健康を守るために必要になってくるのです。

あなたへのメッセージ

共依存は、夫婦、親子の間で起きやすい状態です。決してまれなことではありません。

もしあなたが、自分は共依存かもしれない、と思ったら、迷わず行動を起こしてください。

まずは、専門家のドアをたたくことが、最優先かもしれません。あなたが、本当に共依存の関係なのか、見極めることができるからです。

共依存であることは、決して恥ずかしいことではありません。なぜなら、誰でも共依存の関係に陥る危険性を秘めています。

あなたが、専門家のドアをたたき、健康的な状態になるステップを歩み始めることを、私は願っております。

私はいつもあなたの見方です。何かあったら、いつでもカウンセリングにお越しください。

引用元一覧

「共依存 苦しいけれど、離れられない」 信田さよ子著

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