今回は、「信頼することと自己肯定感との関係性」についてお伝えしたいと思います。
自己肯定感が高い人は、自分自身のことはもちろんのこと、他者を信頼することにもたけています。他者を信頼する、ということは、その人をありのまま受け入れ、尊重する、ということです。
逆に、自己肯定感が低い人は、自身はもちろんのこと、他者を信頼することも難しいのです。これは親との関係性に起因していると、私は考えています。
なぜ、自己肯定感が低い人は、自身を、そして他者を信頼することができないのか。
まず、自分自身についてですが、幼少期から、親が子どものことを肯定していなければ、自分への自信は持てません。「あなたのことを信じている」「あなたは大丈夫」と言われ続けている子どもは、自然と自分自身を信じるという気持ちが養われます。「あなたは大丈夫」と聞けば、「僕は/私は大丈夫なんだ。」という気持ちを持つことができるのです。それが、ひいては大人になったときの、自己信頼という形に変わっていくわけです。
ですが、親が、「私(親)の決断がいつも正しい」「お前はダメだ」「あなたは間違っている」と言い続けてきたら、どうでしょう?「自分はダメなんだ」「親の言うことがいつも正しいから、親の言うことに従わなければならないのだ。」「私は間違った自己決定をしてしまうんだ」と思って育ってしまいます。すると、自己肯定感の一番真髄である、自己信頼が育たなくなるのです。
親が子どもをいつの時代も尊重していれば、「あなたは大丈夫」という言葉がけをしていれば、親も子どもに意見をするが、子どもが親に意見をしたときにも、子どもの意見にしっかりと耳を傾けていれば、子どもの自己肯定感は自然と高くなってきます。
自分は尊重するに値する人間なのだ、と感じることができるのです。
自分のことを信じられる人(自己肯定感が高い人)は、他者を信じることも難しくありません。「あなたも大丈夫」「あなたもOK」と常に思っているからです。つまり、他者を信頼できる、ということは、他者のことを尊重する気持ちがあるのです。自分自身が親から尊重されて生きてきましたので、これは、そう難しいことではありません。
自分のことを信じられない人(自己肯定感が低い人)は、他者を信じることが難しい場合がほとんどです。他者をそのままの形で尊重したり、その人をありのまま自分に受け入れるのに困難を感じる人もいるでしょう。これは親からの投影だと考えられます。つまりは、親が自分を見てきた目で、自分も人のことを見てしまうということです。
ナチスの迫害を逃れてドイツからアメリカに渡った社会心理学者である、ユーリッヒ・フロムという人は、こう言っています。
「尊敬とは、ありのままのその人を見ること。その人がその人であることに価値を置くこと」であると。
あなたが、もしも、自分のことを心の底から信じられないとき、他者のことを信頼するのが難しいとき、ご自身の自己肯定感について、一度思いを巡らせてみるのも良いかもしれません。
もし、自己肯定感が低いと感じた場合、親から与えられたビリーフ(思い込み)を手放すことが必要になってきます。
たとえば、ある有能な女性が、以前クライアントさんにいたのですが、彼女は大変優秀であるにもかかわらず、母親から「あなたはダメなんだから」といつも言われ続けてきたそうです。彼女について否定こそすれ、肯定をすることはなかったそうなのです。
そのため、彼女の自己肯定感は私と初めて会ったとき、とても低かったのです。
ただ、親からもらったビリーフ(思い込み)を一つ、一つ検証していった結果、彼女は、「母親の言っていたことは理に合わない。間違っていた。私は無能なのではなかった。母親がそういって、自分をコントロールしたかっただけなのだ。」ということに気づいたのです。
結果、彼女の自己肯定感はセッションを重ねるごとに、少しずつアップしていき、プログラムが終わったときには、大変自己肯定感が高くなっていたのでした。そして不思議なことに、母親との関係も以前よりもずっと良くなったのでした。
自分を、そして他者を信頼できる人は、自己肯定感が高いのです。そして、それはたくさんの幸せをもたらします。
人との良好な関係、他者を重んじるコミュニケーション、良いリーダシップ・スキルを持ち生活できる、公私共に順調な人間関係を保てるなどです。
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