人の評価と自己肯定感

今回のトピックは「人の評価と自己肯定感」についてです。

あなたは、人の評価や反応に敏感ですか？それとも、あまり気にしない方ですか？

自己肯定感が低い人は、必ずと言っていいほど、人の評価や反応に敏感になってしまう、と言います。人に嫌われたくない、と言います。これは、自分の価値基準を、自分に置いていない証拠です。要は、「自分は自分」と思い切れていないのです。

反対に、自己肯定感が高い人は、価値基準が自分にありますので、人の評価や反応をあまり気にしません。全く気にしないというわけではないです。人は社会的動物なので、もちろん、他者のことは気にするのです。ただ、自己肯定感の高い人と、低い人の気にし方は、大きく違うのです。

自己肯定感の高い人は、誰かに批評されたとしても「ああ、この人はそう思うんだ。」程度に留めます。考えるかもしれませんが、それは、あくまで自分自身の成長のために考え、相手の言うことが正しいと思えば、自分自身の成長のために、変えようと努力するかもしれません。相手の言うことに疑問を持てば、「それはこの人が思うこと。自分が思うこととは違う」と考えます。

ただ、自己肯定感の低い人は、相手の言ったことがとても気になり、悩みます。適切な言い方で相手に質問するのも難しいので、自分の中で、もんもんとしたままです。これではツライですよね。

これは、自己肯定感の低い人は、自分自身に信頼を置いていないからと言えるでしょう。自分のことを信頼していたら、他人がどう言おうと、関係のないことなのです。周りの評価や反応に敏感になるのは、自分自身に信頼を置けていない、自分自身を信じ切れていない証なのです。

もしかしたら、自己肯定感の低い人は、親からずっと批評をされ続けて育ったのかもしれません。批評してきた親は、いつか、自身のインナーペアレントとなって、その人の中に内在化します。ですので、人からの批判があると、自分を批評してきた親の声が聞こえてしまうのです。

また、成育環境で、親に肯定的な反応をされずに育った人というのは、人の反応に敏感なものです。親も人間ですから、いつもあなたに肯定的なことを言うわけではないかもしれません。ですが、もし、親があなたに、励ましの言葉がけをしたり、肯定的なメッセージを投げかけ続けてくれていたら、話は別です。あなたの心の中のインナーペアレントは、優しく、あなたを包み込んでくれているはずです。批判の声にも、敏感に反応せずに済むのです。

もし、あなたが、人の評価や反応に敏感だったのなら、自分の中のインナーペアレントから肯定的なメッセージをもらうとよいでしょう。

それはどういうことかと言うと、批判的なインナーペアレントが出てきたらそれに気づき、肯定的なインナーペアレントに、意識的に変わってもらうのです。

例えば、人が、あなたの髪型を見て、「もっと短くした方がよかったんじゃない。」と言ったとします。あなたは髪を切ったばかりで、正直、自分の新しい髪型を気に入っていました。

この時、あなたのインナーペアレントが批評的なインナーペアレントだったら、「やっぱりもう少し短く切った方がよかったのかしら…。私の選択ミスかな。やっぱり私ってセンスないのかしら。」などと思ってしまうかもしれません。

この時、あなたの批判的なインナーペアレントが出てきた、と意識を持ち、肯定的なインナーペアレントに切り替えてみるのです。

「そうじゃなくて、あなたの髪型はとても素敵。この人はそう思うだけで、人によっていろいろな意見があるから、仕方ないね。」というようにです。

すると、人の評価にあまり振り回されずに、自分が自分らしくいられるのです。

カウンセリングでは、インナーペアレントのワークや、インナーチャイルドのワークがとても有効的です。ご興味があったら、是非、一度試してみてください。新たな自分が発見されるかもしれません。

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