甘えの欲求と自己肯定感

 

今回のトピックは「甘えの欲求」と自己肯定感についてです。

人は、乳幼児の頃から、親に存分に甘えた経験がないと、
大人になっても、過度に人に甘えたり、依存したりしてしまいます。

つまりは、心理的に自立できないのです。

では逆に、なぜ、親に存分に甘えられた子どもは、心理的に自立できるのでしょうか？

乳幼児期の子どもは、
親がいつも自分の側にいてくれて、
自分を見守ってくれることを望みます。

「何かあったら、親がいるから大丈夫だ！」
という気持ちを常に持っていたいと思っています。

ですので、乳幼児の子どもというのは
ひとたび親の姿が見えなくなると、
泣きだす子もいるのです。

これが、乳幼児にとって、
最も基本的な「甘えの欲求」です。

そして、
その欲求が満たされる経験を重ねると、
子どもの心の中に安心感が育まれ、

子どもは少しずつ
外の世界へと探索をし始めます。

ちょうどこのころですよね。
子どもから、目が離せなくなるのは(笑)。

ですが、
最初のうちは、すぐに不安になり、
親の元に戻ってきては、子どもは親に甘えます。

そして、
その甘えを受けとめてもらうことによって、
子どもの安心感はさらに育まれ、
また、外の世界へと探検に向かうのです。

親へ甘える、外を探索する、また親の元に帰る
という行為を繰り返しながら、
子どもは少しずつ、自分の行動範囲を広げ、
外の世界を探検するのですが、

不安になって後ろを振り返ったら、
そこにはちゃんと親がいて、
見守ってくれている、

という体験を何度もすることによって、

やがて、子どもの心の中に、

「見守ってくれる親」
「受容してくれる親」

のイメージが定着します。

これが「親の内在化」です。

より正確な言葉で表現すると
「受容的な親 の内在化」 です。

「受容的な親」が内在化すると、
子どもは、親の姿が見えなくても、
安心して外の世界に出ていけるように
なります。

なぜなら、心の中に
「見守ってくれる親」「受容的な親」が
イメージとして存在するので、

実際の親が目の前にいなくても、
安心して行動できるのです。

こうなると、保育園や幼稚園に子どもを預け、
親がいなくなっても、
子どもは泣くことなく、親を追いかけることなく
楽しく園生活を楽しむことができるのです。

 

「親の内在化」が健康的にできていない人は

 

「親の内在化」が健康的にできていない人は、
親以外の他者に依存します。甘えます。

依存された方は、甘えられた方は、
心理的に重荷を感じ始め、
こういった人からは離れていきます。

ですので、人間関係がうまくいかない自分として、
自分を見ますので、自己肯定感も低いものとなります。

また、親がいつでも甘えさせてくれる親でなく、
また、いつもそこにいてくれた存在ではないので、

必然的に、自己愛、自己信頼感が育まれず
自己肯定感は低くなります。

こういった人には、カウンセリングがとても合っています。

カウンセリングでは、カウンセラーがクライアントに
無条件の肯定を示します。

温かい眼差しでいつも「見守って」います。

問題が起きたら、または課題があったら、
その課題解決に向けて、全力でサポートします。

こうして、クライアントは、段々と、
他者への甘えや依存から
「自立」へと歩み始めることができるのです。

もし、あなたが、「安心できる親の内在化」ができていなかったり、
または、他者に甘えすぎたり、依存し過ぎたりしてしまう場合、
カウンセリングを受けてみるのもよいかと思います。

その場合、ご自身が100％信頼でき、安心できるカウンセラーを選んでくださいね。

 

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