今回は、「家族は怖い」というテーマでお伝えしていこうと思います。

「家族」って幸せの象徴みたいなイメージって、私たちの頭の中に刷り込まれていますよね。
それは、CMの中の家族を見たりしても、「あ~、家族って幸せなものなんだ~。」なんて思ったりしてしまいます。

でも、実際の家族はというと…

本当は、家族はこわい、のです。

家族の中では、一歩家に入り、ドアをパタンと閉めてしまうと、そこは密室です。何が起こっても、誰も知る余地もありません。

そう。家族は強い者から弱い者への、「イジメ」の温床の場になりうるということです。

おそらく、社会全体を見回しても、一番身近で行われている「イジメ」は家族なのかもしれません。

 

かくいう私も、私の元の家族(原家族)では、父親が酔ったとき、私はいびり倒されていました。

ウチの父は、商売をやっていたので、会社の部下たちが揃うと、機嫌が悪いと、父は皆の前で、私をなじりました。そういう時には、必ずといっていいほど、お酒が入っているのですけどね。

父は、お酒を飲んでいないときは、普通のお父さんでした。ですが、ひとたびお酒が入ると人格が変わってしまいました。要は酒乱だったわけです。

てなわけで、会社の人たちの前で、父の友達の前で、親戚の前で、私は、いびり倒されました。

これから、斉藤のプロフィール・ストーリー(自分史)をステップメール(斉藤のステップメールはこちらから)で作成していこうと思っていますが、そこにも詳しく書く予定ですが、私は父から、ものすごくひどい「裏切り」を受けたことがあります。それは今なお、心の傷になっていて、そのことは許すことができません。

また、母が妻子ある男性と駆け落ちしてしまうまでは(私は中学2年生でした)、母にもちょくちょくいじめられていました。私は、妹と違い、従順ではなく、わりと自分を持っている強い子だったので、うっとおしかったのだと思います。母からのイジメはあまり強烈なものではなかったのですが、うっとおうしがられ、それをもろに伝えられていたのは確かです。

私の前で、妹のことを、べた褒めしたりして、あてつけられたりしたこともあります。

そんなこんなで私も結婚し、家庭を持つことになったのですが、私は幸いにも、子どもができる前から心理学やカウンセリングを勉強し、カウンセラーとして活動していましたので、人の心理状態には敏感でした。ですので、自分の子どもを故意的にいじめたことはありません。

ですが、自分も夫も疲れ切っているとき、息子たちに当たりたくなってしまうこともあります。実際、当たっていることもあるのだと思います。

なぜなら、長男からたまに、「なんで、そんなに機嫌が悪いの?」と聞かれるからです。(笑)

私は、「別に。」とか、「疲れてるから。」とか答えますが、自分がそれ程機嫌が悪いとも意識できないほど、疲れているときは、正直、誰かをイジメることは簡単なことだな~とうっすら思っています。

それも、立場が弱い自分の子どもをイジメることは、いとも簡単なことなのです。なぜなら、子どもは逃げる場所がないのですから。

こういっても、私はそういうことが意識にきちんとあるので、子どもたちのことを「イジメたこと」は一度もありません。宣言できます!(笑)

でも、こういったことに意識がない人たちは、きっと、知らず知らずの内に、子どものことをイジメているのだと思います。人をイジメるのは、そう難しいことでもなく、むしろ、絶好の憂さ晴らしになりさえするからです。

私の父もまた、私に精神的な虐待をしていました。酔って帰ってきたとき、私と妹が寝ているにも関わらず、大きな声で暴言を吐いたり、暴れたりしていました。幸い、私たちに手を挙げることはありませんでしたが。

先日、クライアントさん(50代・女性)と、セッション中に「家族のワーク」をしました。彼女も、実の父から「イジメ」らしきものにあっていました(ここら辺のところはプライバシー保護のため、オブラートに包んでおきます。)

紙に、自分の家族を、例えば、「父」「母」「娘」というように書いていきます。娘さんを名前で呼んでいた場合は、名前を書きます。そして、顔がどちらを向いているのかを、紙に鼻の絵を書いたりして明確にします。

その上で、自分にとって一番影響力のあった人から、順番に、部屋の中に、それぞれの紙(父・母・娘)を、自分の心の中のポジションと同じ位置に置いてもらいます。自分は部屋の真ん中にいます(これをホームポジションといいます)。

家族のメンバーが、机の上にいようが、椅子の下にいようが、はたまた、窓辺や棚の上にいようが、自分の心の中と同じポジションに置いてもらえればそれでいいのです。

そして、一番自分にとって影響力のあった家族のメンバーから、その紙に近づき、家族だと思って、順に言いたいことを全て言ってもらいます。

彼女の場合は、初めはお父さんでした。次にお母さん。次に娘さん、というように、それぞれ置かれている紙の前に行き、言いたいことすべてを伝えました。

さぁ、これからが私の番です。

私は、今聴いたことを代弁して、彼女が言えなかった心の内を読み取って、一人一人のメンバーに話しかけます。そして、私の言ったことを彼女なりの言い方でいいので、繰り返していただきます。

全て終わった頃には、彼女はスッキリとした顔をしていました。

このワークを行うと皆そうなのですが、すっと体から力が抜けたようになります。それ程、家族との関係は密接で、裏を返せば、ドロドロとしたものがあるのです。

その翌週お会いすると、彼女の自己肯定感はものすごくアップしていました。自己肯定感チェックリストをやってもらったのです。全て点数化します。ものすごく良い点数でした。彼女自身もびっくりとしていました。

私は、一度でこんなに良くなるなんて、びっくりしてしまいました!

ですが、それ程までに、家族は私たちに影響を及ぼしているのです。

そして、ともすれば、家族は「イジメの温床の場」になりうるということなのです。

あなたのご家族ではそういうことはありませんでしたか?

また、あなたが、今自ら新しい家族を作っている場合、家族のメンバー間は健康的な関係を築いていますか?

「イジメ」を受けると、その人の自己肯定感にもろに影響してしまいます。まして、それが親からの「イジメ」でしたら、深刻です。

 

私たちも、今一度、家族を、理想でなくて、現実的に見る時期が来たのかもしれません。

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