毒親の特徴

毒親とは、子どもに対して身体的・精神的なダメージを与える行動を繰り返す親を指します。毒親とは、過干渉や過保護、暴力や暴言などによって、子どもを自分の支配下に置いたり、子どもに重圧を与えたりして、親の都合を優先し、子どもの自尊心を無視する親のことを言います。時に子どものことを構わないネグレクトなどの親もいます。

子どもの自己肯定感や自尊心の発育に影響を与え、低下させることが一般的な特徴として挙げられます。具体的には、子どもの行動や発言を無下に否定する、生活の細部にわたる許可を必要とする、間違いに対して過剰な制裁を行うなどの行動が見られます。

このような環境下で育った子どもは、自分自身の価値観や自己意識に影響を受ける可能性が高まります。

このセクションでは、毒親の具体的な特徴について深く探るとともに、その背後にある原因や心理を考察します。

 

子どもの行動・発言を否定する

子どもは自分の意見や感情を表現する際に、親の反応を通じて自己肯定感を形成します。毒親は子どもの意見や行動を頻繁に否定し、その結果、子どもは自分の価値や能力を疑い始めます。否定的なフィードバックが繰り返されることで、子どもの自尊心が傷つき、将来的な人間関係や対人スキルにも影響を与える恐れがあります。

 

買うものややることに許可を求める

毒親は子どもの自主性を制限し、過度なコントロールを試みることが一般的です。子どもが独立した判断や選択をする機会が奪われることで、自己決定能力の発達が妨げられます。

 

間違いには暴力や暴言で対処する

適切な親子関係では、間違いや失敗は成長の機会として捉えられます。しかし、毒親は子どもの失敗に過度に反応し、暴力や暴言で対処することがあります。これにより、子どもは自分の過ちを恐れ、リスクを取ることを避けるようになります。

私のクライアントさんでも、親の言うことを聞かなかったときには、追い込まれるだけ追い込まれ、暴力を振るわれるという例がありました。彼は一時期、精神的に追い詰められ、ウツにまでなりかけていました。幸い私のところに来てくれ、カウンセリングを受けることで状態は良くなっていきましたが、このようなことをするのが毒親の特徴です。

 

食事を満足に与えない

食事は生命を維持する基本的なニーズの一つです。毒親は子どもに適切な食事を与えないことで、子どもの身体的健康だけでなく、精神的健康にも影響を与える可能性があります。

私が子どもを産んで、一番大変だと思ったのが、「子どもに毎日欠かさず3食ごはんを食べさせる」ということでした。これは経済的な面というより、物理的にとても大変でした。ですが、子どもを持った以上、これは親の責任だと痛感しています。

 

病気になっても病院へ連れていかない

子どもの健康に対する無関心や無知は、毒親の特徴の一つです。医療的なケアが必要な状況でそれを受けられない子どもは、身体的・精神的なトラウマを経験する恐れがあります。

私は、10代前半で一時肺炎になりかけた時がありました。その際、母親は不倫相手と一緒にいて、私が「ママ、助けて」と言っても、「自分の部屋で寝ていなさい。」と言われ、追い返されました。今はそれが、心の傷になっています。

 

親に対して恩着せがましい

毒親は子どもに対して、物質的・感情的なサポートの提供を「恩」として押し付けることがあります。これにより、子どもは感謝や、恩を返さなければという感情の負担を感じるようになります。

私は一人の母親として思うのですが、子どもを産んだ以上、子どもを成人になるまで育て上げるというのは、親の責任であると思っています。好きで子どもを産んだのですから。ですので、このように、育てた恩を子どもに売るというのは、間違っていると思っています。なぜなら、子どもは選んでこの世に生まれてきたわけではありません。また、子どもは親を選べません。

 

生活環境が不衛生

清潔で安全な生活環境は、子どもの健康や成長に不可欠です。毒親は子どもの生活環境を適切に維持する努力を怠ることが一般的であり、これにより子どもの健康リスクが高まる可能性があります。

 

大人になっても口を出し続ける

成人した子どもに対しても過度な干渉を続けることは、毒親の特徴の一つです。これにより、子どもは独立した生活や選択をする能力を獲得するのが困難になる可能性があります。

私のクライアントさんの話ですが、このパターンの母親がすごく多いです。要は過干渉なのです。そして、何かにつけて、子どもに口を出してきたり、ケチをつけてきたりします。

子どもは成長し、独り立ちしていますので、このような過干渉には疲れ果ててしまい、どうすることもできなくなって、私のところに来る方がほとんどです。

 

毒親育ちの人の特徴

毒親に育てられた人々は、その経験が大人になっても心の中に深く影を落としていることが少なくありません。

その影響は、日常の行動や思考、感情にも現れることが多いのです。

例えば、自分の価値を正しく評価できない、他人との比較から自分を解放できない、そして独立した決断が難しいなど、毒親の影響は多岐にわたります。

このセクションでは、毒親に育てられた人々が抱える可能性のある特徴や心理的な背景について詳しく探っていきます。それを理解することで、自らが毒親の影響から解放される手助けとなることを期待しています。

 

自分に対して自信がない

毒親育ちの人は、幼少期の頃から、継続的に親に否定されたり、ダメだしされたりしてきたために、自分に対して価値を見出せなかったり、確固たる自尊心を持ちにくいです。この不安定な自尊心は、自己評価の低さや過度な自己批判に繋がります。心の中でずっと、自分に対してダメ出しをしているのです。でもこれは「親の声」であって、決して自分の声ではないのです。長期間にわたり、自分の価値を認識できない環境で育った人は、大人になっても自信を持つことが困難になることが一般的です。

 

何かと人と比べる

毒親が、常に他人と自分の子どもを比較し、自分の子どもにダメ出ししてきたことで、他人の成功や能力を自分の欠点と比べ、自分自身がダメな人間なのだ…と思ってしまう傾向があります。毒親育ちの人は、常に自分と他者とを比べる傾向があります。これは、決して心の健康にとって、良いことではありません。

 

依存体質で自分で決断できない

毒親のもとで育った人は、いつも毒親が子どもの代わりに判断を下してきたため、自分で決断することが難しくなっています。そのため、自分の決断を、すぐに人にゆだねたりしてしまいます。この手の毒親は、自分の子どもを自分の所有物だと思っている傾向が高く、そのため、子どものやることなすこと全てに口を出してきます。そのため、こういった親のもとで育てられた子どもは、自分の意思を持つことが出来にくくなるのです。

 

心から楽しめない

毒親育ちの人は、真に心から楽しむ経験が少なかったり、楽しむことが罪悪感と結びつくことがあります。そのため、心からの喜びや楽しみを感じることが難しく、常に何かを警戒しているかのような状態になりがちです。

 

大事にしてくれない人を選ぶ

自分の価値を低く見ることから、同じように自分を過少評価するパートナーや友人を選びやすい傾向にあります。自分に価値がないとの認識から、不平等な関係や自分を尊重しない人々と一緒にいて、苦痛を感じていても、そこから抜け出せずにいます。

 

毒親育ちが毒親にならないための方法

毒親育ちの経験者が「自身も毒親になる」リスクは、残念ながら存在します。

これは、過去の経験が現在の行動や考え方に影響を及ぼすことから起こります。

しかし、このようなパターンは決して避けられないものではありません。自己理解を深めたり、自分や子供に対して過度な要求を避けることで、毒親の連鎖を断ち切ることができるのです。

また、コミュニケーションの難しさを理解し、専門家の助けを求めることも一つの解決策となります。このセクションでは、毒親育ちが自らを毒親にしないための具体的な方法について詳しく探ります。

1. 自己理解を深める

毒親育ちの多くの人々は、自分の過去の経験とそれが現在の行動にどのように影響しているのかを十分に理解していないことが多いです。この理解を深めることは、自分の行動や考え方の根本的な原因を知る第一歩となります。日常の反応や感情の背後にある原因を明らかにすることで、自分自身の行動パターンを変えるための意識的な努力が可能となるのです。

まずは、自分は毒親に育てられたのだ、という認識を持つことが大切です。そうして、自分が毒親にならないために、今まで続いてきたであろう「チェーンリアクション」を断ち切ることができるのです。

 

2. 自分を責めすぎない

毒親育ちの人は、自分を過度に責める傾向があります。これは、過去の環境が自己評価を低く保つように作用した結果であることが多いです。しかし、自分を過度に責めることは、自己肯定感の低下を招くだけでなく、健全な人間関係の構築も妨げます。過去の経験を受け入れ、それに縛られずに自分を許すことが重要です。

 

3. 子どもに求めすぎない

過去の経験から、自分の子どもに対して過度な期待や要求を持つことがあるかもしれません。しかし、それは子どもの成長を妨げる可能性があります。子どもが自らのペースで成長することを尊重し、過度なプレッシャーをかけないことが大切です。

 

4. コミュニケーションが苦手なことを理解する

多くの毒親育ちは、親とのコミュニケーションが不足していたため、人間関係の構築やコミュニケーション能力が不足していることがあります。この弱点を理解し、積極的に改善するためのステップを踏むことが大切です。

私が見てきたクライアントさんのほぼ全ての人が、人とのコミュニケーションに苦労されていました。ですので、私はプログラムにコミュニケーションをセッションに必ず入れるようにしています。そうすると、クライアントさんのコミュニケーション能力がめきめきと成長していくのです。

 

5. 毒親育ちを克服するカウンセリングを受ける

専門家の助けを借りて、自己理解を深めることは非常に効果的です。カウンセリングは、過去の経験と向き合い、それを乗り越えるための方法を学ぶ場となります。毒親の影響を受けて育った人々は、カウンセリングを通して新たな視点やアプローチを学ぶことができます。

私も子どもを授かる前に、カウンセリングと出会うことができ、成長を遂げることができました。あのまま、カウンセリングを受けずに子どもを持っていたかと思うと、ぞっとすることがあります。

是非、子どもを持つ前に、または持った後でも、もしあなたが苦しんでいたら、カウンセリングを受けるようにしてください。

 

まとめ

誰もが毒親になりたくてなるものではないのは、分かっています。

毒親にも、そのまた上に毒親がいて、脈々とその歴史は繋がっていきます。

ですが、もしもあなたが毒親に育てられたなら、随分お辛い人生を歩んできたものと思います。

私もそうでした。毒親育ちでした。人生を終わらせたい、と思ったことも、一度や二度ではありません。

自信がなく、人に依存的で、人の反応や批判に過度に振り回させる。完璧主義者で、人に助けを求めることができずに、常に疲れ果てていました。

毒親は決して許すことが出来ないかもしれませんが、毒親が毒親になった背景を知ることは大切かもしれません。

そして、もしあなたが子どもを授かったときに、パートナーを持ったときに、その毒親の影響を受け続けたままだと、本当の意味では幸せになりません。

どうか勇気を持って、カウンセリングを受けてください。

私もカウンセリングを受けた身ですので、あなたの気持ち分かります。

怖いですよね?大変そうですよね?自分と向き合うなんて、そんなことできるのか?と思ってしまいますよね?

でも力のあるカウンセラーなら、きっとあなたのことを救ってくれるはずです。

どうか、少しの勇気をもって、一歩前に進んでいただきたいと思います。それが、私の思いです。

なぜなら、毒親育ちの私でも、今は自己評価も自己肯定感も高く持てて、幸せに生きている私がいるからです。

もしあなたとご縁があったら、嬉しいです。

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