人が怖い・自信がないが当てはまる病気

「人が怖い」「自信がない」と感じることは、私たちの生活の中でしばしば経験する感情かもしれません。しかし、これらの感覚が日常生活に大きな影響を及ぼすようになった場合、それは特定の心の病気を示す可能性があります。社会不安障害、パニック障害、全般性不安障害、強迫性障害など、このセクションではこれらの病気と、その他の関連病気に焦点を当てて詳しく解説します。

1. 社会不安障害(SAD)

社会不安障害(SAD)は、人前での行動や発言に対する過度な恐怖や不安を特徴とする病気です。人々が集まる場所や公共の場で話すこと、特定の行動を避けたりすることが多く、これにより日常生活や仕事に影響を受けることがあります。自信の欠如もSADの症状の一つとされており、他者との関係構築にも障害が生じることが多いです。

人前で注目が集まるような状況で、強い不安や恐怖、緊張を感じ、何か失敗して自分が恥をかくのではないか、という心配や強い不安を感じます。また社会不安障害は、「あがり症」と言われることもあります。

性格の問題と混同される場合もありますが、社会不安障害では、それらの行動に強い苦痛を感じ、恐怖感や不安感を強く感じてしまい、極度の緊張と共に、赤面、大量の汗、動悸といった身体症状が現れて、過剰に「失敗したらどうしよう」、「恥をかいたらどうしよう」という思いにかられ、次第にそうした場面を避けることにより、日常生活を避けるようになってしまいます。(医療法人東横会たわらクリニックHPより)

社会不安障害(SAD)の人の苦手なことは、①人前で話したり、発表したりすること、
②人とのたわいもない雑談をすること ③人前での会食 ④電話で対応する ⑤合コンやデートなど異性との交流などが挙げられます。(医療法人東横会たわらクリニックHPより)

 

2. パニック障害

パニック障害は、突然の強い不安や恐怖に襲われる「パニック発作」を繰り返す病気です。この発作中には動悸、呼吸困難、冷や汗などの身体的症状が伴うことが多いです。発作の原因は明確ではないことが多く、不意に襲ってきます。これが原因で人が怖くなることもあります。外出中に発作が起きることも多く、そのため「またあの発作が起きたらどうしよう」と過度に心配になって、外出などが制限される病気です。

 

3. 全般性不安障害


全般性不安障害は、毎日の生活の中で、漠然とした不安や心配を慢性的に持ち続ける病気です。ただ心配しているだけなら良いのですが、尽きることない不安と心配のために、徐々に身体症状や精神症状が現れるようになり、不安が悪循環していきます。全般性社会不安障害の患者さんが抱える不安は、持続的で程度も過剰であり、本人が思うようにコントロールできません。自分や家族に何か恐ろしいことが起きるのではないかと絶えず心配し、そわそわと落ち着かず、些細なことにも常に過剰に反応してしまうため、物事に集中することができません。そして、症状が進むと、睡眠や毎日の生活にも障害をきたし、日常生活をこなすことが困難になってきます。(医療法人東横会たわらクリニックHPより)

 

4. 強迫性障害

強迫性障害は、特定の考え(強迫観念)や行動(強迫行為)が頭から離れず、それを繰り返すことで一時的な安堵を得る病気です。この繰り返し行為は、他者から見ると理解し難いものであり、患者自身もその行為が過度であると認識しつつも止められないことから、自信を失うことが多いです。

「ドアに鍵をかけたかな」「鍋に火をかけたままかも」と不安になって家に戻ったという経験は、一般の人にも認められます。これらのような不安やこだわりが過度になり、例えば戸締りや火の元を何度も何度もしつこく確認しても安心できなかったり、特定の数字にこだわるあまり、生活が不便になったりする場合は、「強迫性障害」かもしれません。

意思に反して、頭に浮かんでしまって払いのけられない考えを強迫観念や、特定の行為をしないでいられないことを強迫行為といいます。たとえば、不潔に思い過剰に手を洗う、戸締りなどを何度も確認せずにはいられない、などがあげられます。

強迫障害は、治療によって改善する病気です。「せずにはいられない」「考えずにはいられない」ことで、つらくなったり不便に感じたりする場合には、専門機関に相談してみましょう。(こころの情報サイト)

 

5. その他の病気

人が怖い、自信がないと感じる原因はこれらの病気だけではありません。他にも気分障害、認知症、PTSDなど、多岐にわたる精神的疾患が存在します。症状や持続期間、原因により、適切な診断や治療が必要となります。

 

病気かどうかは診察を受けてみないとわからない

「人が怖い」「自信がない」という感覚は多くの人が一時的に経験することです。しかし、これが継続的で日常生活に大きな支障をきたす場合、背景には特定の心の疾患が隠れていることも考えられます。しかしながら、自らの判断で「私は病気だ」と決めつけるのは危険です。症状の背景や原因、状態の深刻さなどを正確に判断するためには、専門家の診察が必要となります。感じている症状や不安に対して適切なアドバイスやサポートを受けるためにも、専門家の意見を求めることを強くおすすめします。

それぞれの病気の原因

「人が怖い」「自信がない」と感じる背景には、多岐にわたる原因が潜んでいます。意欲の低下は日常の活動や楽しみを失わせ、対人関係のトラブルは孤立感や不安を増幅させます。ストレスは心身の健康を蝕んでいき、周辺の環境も私たちの心理状態に影響を及ぼします。このセクションでは、これらの主な論点を深く探ることで、病気の根本原因と対処法を明らかにします。

1. 意欲低下

多くの人が経験する「意欲低下」は、自信がない状態や人が怖いと感じる要因の一つとされています。心の奥底での疲れや過去の失敗体験が積み重なることで、新しいチャレンジや活動に前向きに取り組む気力が失われることがあります。この状態が続くと、日常生活や仕事、趣味などに対する興味や情熱が減退し、孤立感や無気力を感じることが増えることが考えられます。

 

2. 対人関係

人間関係のトラブルや摩擦は、心の健康に大きな影響を及ぼすことが知られています。人が怖いと感じる背後には、過去のトラウマや対人関係での傷つき経験があることが多い場合があります。また、自分の価値観や意見を他者と共有できない場合、自己評価が低くなる可能性があります。

3. ストレス

ストレスは、身体的な症状だけでなく、心の健康にも影響を与える強力な要因です。過度な仕事のプレッシャーや家庭の問題、経済的な困難など、様々な要因から引き起こされるストレスは、自信を喪失させ、人が怖く感じる原因となり得ます。

またストレスは身体に深刻なダメージを与えます。ストレスが過剰になると身体症状に出たりすることもあります。例えば、胃潰瘍や十円はげなどはこれにあたります。

また女性などは、生理が止まってしまったり、不規則になったりします。また、ホルモンの調子が悪くなり、様々な精神的・肉体的苦痛を伴う場合があります。

精神的には、ストレスがたまると、例えばウツっぽくなったり、ウツになってしまうことさえあります。ストレスにはそれ相応の対応が必要となってくるのです。

ストレスに対応するには、「セルフケア」の実践が必要となってきます。自分はどんなことをしたら、一番リラックスできるのか、一度考えてみてください。例えば、外を歩き風景を見るとか、映画を観て頭を空っぽにするとか、半身浴をするとか、アロマを炊くとか、人によりそれぞれです。どうかストレスがたまったら、「自分をご機嫌にする」という行動を取るようにしてください。

4. 周辺の環境

私たちの心の健康は、周囲の環境にも大きく影響されます。騒音や混雑、過度な情報の氾濫など、適切でない環境下では、心の安定を失いやすくなります。また、家庭や職場など日常の環境でのサポートの有無も、自信や人間関係の質に影響を及ぼす要因として考えられます。

具体的な治療法

「人が怖い」とか「自信がない」といった感覚は、心の不調のサインとして捉えられることが多いのです。しかし、これらの感情や症状が病気として診断される場合、それに適した治療法が存在します。治療は一つの方法だけに依存するのではなく、状態や原因に応じて複数のアプローチを組み合わせることが推奨されています。このセクションでは、薬物療法と認知行動療法という二つの主要な治療法に焦点を当て、それぞれの方法がどのように心の健康をサポートするかを探ることとします。

1. 薬物療法

不安や恐怖、自信喪失の感情は、脳内の化学バランスの乱れが原因となることが多いです。このような場合、薬物療法が有効とされます。主に抗不安薬や抗うつ薬が処方されることが多く、これらの薬は脳内の神経伝達物質のバランスを正常化し、心の安定をもたらす役割があります。ただし、薬物療法だけでなく、カウンセリングや他の治療法と併用されることで、より効果的な結果が期待されます。薬の副作用や適切な服用方法については、医師との綿密な相談が必要です。

2. 認知行動療法

認知行動療法(CBT)は、不適切な思考や行動パターンを変えることを目的とした心理療法の一つです。この治療法では、患者が抱える不安や恐怖、自信の欠如などの感情の背後にある思考や信念を特定し、それらを再評価し直すプロセスを経ます。具体的な状況や出来事に対する反応の仕方を分析し、より適切な思考や行動の方法を学びます。この治療法は、自分自身の思考や行動を認識し、それを変えていく力を身につけることで、持続的な改善を目指します。

また、認知行動療法は、認知に働きかけて気持ちを楽にする精神療法(心理療法)の一種です。認知は、ものの受け取り方や考え方という意味です。ストレスを感じると私たちは悲観的に考えがちになって、問題を解決できない心の状態に追い込んでいきますが、認知療法では、そうした考え方のバランスを取って、ストレスに上手に対応できるこころの状態をつくっていきます。(認知行動療法センターホームページより)

まとめ

たいていの精神障害の場合、精神科の医師の診察、治療が必要となってきます。そしてそれは、カウンセリングで治せるものでもありません。

もし問題があってカウンセリングを受けたいと思う場合は、担当の精神科の医師と相談することが必要です。それによって、カウンセリングを受けた方が良いのかどうか、判断を受けるのです。

ただ、ストレスのように、ある程度自分で食い止められる可能性のあるものもあります。セクションでも記述しましたように、「セルフケア」に努めていき、ストレスの軽減をはかることは、大変重要なこととなってきます。

ストレスは生きていれば、どのような人の身にも降りかかってきます。それをどう捉えるのかが重要な鍵となってきます。どうかストレスをこじらせる前に、専門家に相談するなど、何か対策を打ってください。私も、「セルフケア」のセッションは、必ずクライアントさんには取っていただいております。もし私とのセッションをご希望でしたら、下のバナー「90分カウンセリングセッション」をクリックして、お申込みください。

あなたが日々、心の安定を持ち、精神的にも肉体的にも楽な状態でいるということを、私は心より望んでいます。

引用元一覧

*医療法人東横会たわらクリニック
https://www.tawara-clinic.com/disease/

*こころの情報サイト
https://kokoro.ncnp.go.jp/

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