最近、私がカウンセリングをしていても、「毒親」の問題で、カウンセリングを受ける方が少なくありません。今日は、その「毒親」について詳しくお伝えしていきましょう。

毒親の過干渉と子供への影響

過干渉の毒親を持つと、子どもは常に親に監視されている気持ちになってしまいます。

例えば、

  • 子どものプライバシーを無視して、勝手に部屋に入ってきたり
  • 許可なく子どもの部屋の中をあさったり
  • 子どもを必要以上に心配してしまう

などのことです。親は、子どもにとっては自分の気持ちを踏みにじられたような行為をします。

そのため、子どもは、性格が委縮し、自分のプライバシーを大切にできなくなります。
つまり、人に自分の中にずけずけと入られても、無防備のままでいてしまうということです。

過干渉と過保護の違い

過干渉とは、子どもの行動を常に把握しようとして、必要以上に干渉してくることです。

過保護とは、子どもがやるべきことを先取りしてやってしまったりします。

また、子どもが自分の意思で決断する前に、親がまるで「子どものため」と言わんばかりに、子どもが決めるべきことを親が決めてしまったりします。

過干渉になる親の心理

過干渉になる親の心理はいくつかあります。

まず、

*親自身に自信がないことです。

自信がないから、子どもに干渉することで、親はやるべきことをやっているという錯覚をし、自分の自信にしようとします。ですが、それは仮の自信で、真の自信ではありません。

次に、

*親が、自分は、自分の親にあまり構ってもらえなかった。

だから自分の子どもは構ってあげなければ、という気持ちが強く、過干渉になってしまうタイプです。

私の30代女性クライアントさんも、過干渉の母親に悩んでいました。

彼女の母親は、いつも何でも自分より先にやってしまい、その結果、彼女が自立することを妨げていたのです。小学生まで、親が下着まではかせるという過干渉ぶりでした。

彼女はカウンセリングを通して自立していくことを学び、また母親にも参加してもらった親子カウンセリングで、母親も自分の過干渉ぶりに気付き、関係を修復することができました。

今彼女は、母親とほどよい距離を取りながら生活しています。

次に、

*母親自身が満たされていない人生を送っている場合もあります。

それを子どもに干渉することで晴らそうとしている場合です。

理由としては、夫婦仲が悪い、仕事がうまくいかない、家族間で問題がある、などです。これは、本来なら母親自身が解決する問題ですが、母親が精神的に自立できていないために、子どもに依存してしまうというタイプです。

毒親の子どもへの影響

毒親を持った子どもは、愛情を受け取ったという感覚を持たずに育ちます。それゆえ、自分への自信がなく、空虚な気持ちで人生を生きることになります。また子どもの自己肯定感はかなり低くなります。

ある40代女性クライアントさんは、毒親に育てられ、自分がダメになりそうだ、ということでカウンセリングを受け始めました。彼女は毒親の母親と同居していましたが、同居を解消し、家を出て、別々に暮らし始めました。

彼女は離婚していて小さな子どもがいましたが、子どもと一緒に生活を始め、初めは子どもに自分の毒親にされていたようなことをされてしまう、となげいていましたが、セッションを重ねる度に成長し、今では、毒親からの連絡は大抵スルー。子どもに愛情をたっぷりと注げるようになったということです。

何かに依存し自立できない子どもになる

毒親を持った子どもは、親に十分に愛されていた感覚を持たないまま育ちますので、いつも満たされていません。その結果、アルコールやタバコ、ギャンブルや異性など、何かに依存しやすくなります。

私の元クライアントさん(30代・女性)は、過干渉で過保護の母親に育てられ、悩んでいました。そのため、カウンセリングに来る前は、タバコに依存したり、買い物依存になってしまいました。クレジットカードを何枚も満額まで使い果たし、経済的に破綻してしまいました。その時です。彼女がカウンセリングを受けることを決めたのは。

カウンセリングは数か月に及びましたが、彼女はみるみると良くなり、今では母親と適切な距離を取って暮らしています。精神的にも満たされて、今ではもう、タバコも吸いませんし、買い物への依存も一切なくなりました。

自信がない(人と関われない)子どもになる

毒親に育てられた子どもは、毒親に人生を支配されてきたので、自分に自信がありません。それゆえ、自分のことが好きではなく、そんな自分を好きになってくれる人がいるかも信じられなくなります。また、毒親との会話では、毒親のコミュニケーションが支配的で一方通行なため、子供は、正常なコミュニケーションを学ぶ機会も持てません。

それゆえ、場合によっては人が怖くなり、人と上手く交流することができなくなります。親と子どもというのは、子どもにとって、コミュニケーションを学ぶ最初の場でもあります。ですが、毒親とのコミュニケーションはいつも一方的なので、人と上手くコミュニケーションを取りづらくなくなるのです。それゆえ、人と関わることを避けて生活する場合があります。

自信がない(挑戦できない)子どもになる

毒親に育てられた子どもは、自分に自信がないため、何事においても挑戦できなくなります。いつも毒親の監視下で行動しているため、親がいないとおどおどとしてしまい、どうしていいのか分からないのです。結果として、毒親に育てられると、親に言われた通りのことだけする子どもに育ってしまう傾向があるのです。

他人や自分に攻撃的にな子どもになる

親が攻撃的な性格だと、子どももそれが普通だと思うようになるので、攻撃的な性格になります。

大抵の子どもはまだ小さいので、自分の家で起こっていることが、世界の全てです。それゆえに、親が攻撃的だと、子どももそれが普通なんだと思うようになります。そして結果、人に攻撃的になったりするわけです。

私のクライアントさんの例(40代・女性)でも、母親がとても攻撃的で、自分も攻撃的な性格になってしまいました。子どもを産み、育てるのですが、どうしても子どもに攻撃的な態度を取ってしまいます。悩んだ彼女は、私の元でカウンセリングを受けることを決めました。すると数回のセッションで、子どもの感情を大切にしながら、接することができ、コミュニケーションも取れるようになった、と喜んでいました。

アダルトチルドレン

アダルトチルドレン(AC)とは、「機能不全家族に育ったため、成人してもなお、内面的なトラウマを抱えた人」のことを指します。親が毒親だった場合、大抵の子どもはアダルトチルドレンということになります。

アダルトチルドレンは大抵、

*自己肯定感が低く
*自分に自信がなく
*自分の意見や考えを言えません。
*また家庭で親と良好な関係を結んでいないため、どう人間関係を築いていけばいいのか分からない人がほとんどです。

アダルトチルドレンの人は、大抵、「生きづらさ」を感じながら生きています。

毒親による過干渉の特徴

過干渉な毒親は、子どもの境界線を犯して、子どものことにあれこれ口を出してきます。大抵、親は、子どもにとって良かれと思ってしていることです。ですが、度が過ぎるのです。子どもが嫌がるにも関わらず、勝手に子どものことを決めてしまったりします。ひどい場合は、子どもの将来の進路まで決めてしまう親もいます。ですが、これはめずらしいことではなく、よくあることなのです。

私のクライアントさんだった男性(30代)は、いつも親の過干渉に悩んでいました。しかし、それが普通だと思っていたため、反抗することなく育ちました。そして、親に公務員になることを勧められて公務員になりましたが、なぜかしっくりいきません。ちょうど悩んでいた頃、私のサイトを見つけてくださり、私と一緒にカウンセリングすることが決まりました。

彼は、今まで自分の人生でどれだけ自分が親に縛られていたのか、自覚することができました。そして自分自身であることに自信が持てるようになりました。その結果、親との同居を解消しました。今、彼は素敵なパートナーを見つけて、一緒に住んでいます。ちなみにカウンセリングで自分の適性を理解し、今は別の仕事に就いています。親とも一定の心理的・物理的距離を保っているので、以前より親に対しての気持ちが楽になりました。

子どもの考えを聞かない尊重しない

毒親は、子どもの意見を聞かないし、尊重しません。毒親は、自分の意見が正しいと思い込んでいるので、他者の、特に子どもの意見など尊重するわけもないのです。

ですが、本来、親子関係というのは、親が子どもの意見を尊重し、子どもも親の意見を尊重するというもの。毒親の元で育った子どもは、成人になると同じように人の意見を聞けず、尊重できない人になる可能性があります。

子どもの考えを否定する 毒親は、子どもが自分と違う意見や考えを持った場合、それを否定します。自分の考えが全て正しいと思っているからです。ですので、子どもは自分の考えを否定されて、ますます自分に自信がなくなります。

人間関係に口出しをする。命令をする

毒親は、子どもの人間関係にまで口出しする場合があります。「この子とは付き合ってはダメ」「あの子はいい子でないから、付き合わない方が良い」などです。そうやって、子どもはどんどんと友達をなくし、最終的に一人になってしまいます。

私のところに来るクライアントさんは、大抵カウンセリングを始めるとき、「私には友達がいない。」と言います。理由は様々あるでしょうが、一つには、親に友達関係を制限されてきた、という場合です。ですが、そういった方もカウンセリングが終わる頃には、自分を信頼し、人も信頼できるようになり、友人を作られていく場合がほとんどです。

目標や進路を勝手に決める

毒親は、子どもが自分の支配物だと思っているため、子どもの進路や将来にまで口出ししてきます。

私のクライアントさんでも多くの方が、「今までずっと親に敷かれたレールに乗ってきました。後悔しています。」と言って、泣いている人たちがいます。

本来なら、親は親、子どもは子どもと、親自身が境界線をしっかりと引き、子どもの意見を尊重できるとよいのです。子どもは自信を持って、前へ前へと進んでいきます。

ですが、親のレールに敷かれ歩いてきた子どもたちは、成人になったときに、自分は一体何がやりたかったのか混乱してしまいます。(ですが、大丈夫です。私のカウンセリングでは、一人ひとりに寄り添い、その方に合った方向性を一緒に考え、結果、各々のクライアントさんが、しっかりとご自身の将来を見出し歩き始めています。)

結果しか見ない

毒親は結果しか見ない傾向があります。

私自身の両親が毒親でしたので、父親など私が小学生の頃、テストで80点を取って帰ってくると怒ります。「なぜ100点を取れなかったのか?」と言われ、次回からテストが終わってから、最低3回は見直しをするように強制されていました。それまでの私の努力など、見てくれていないのです。親にとっては、結果が全てなのです。

強制する

毒親は、率直に言うと、メンタルに問題がある人が多いと思います。それゆえ、人にはそれぞれ選ぶ権利があり、自由があるという人間関係の根本的なルールを度外視します。子どもに自分の思いを強制するのです。

ある男性クライアントさん(40代)は親にいろいろなことを強制されてきました。一番きつかったのは、中学のときに入りたかった部活に入らせてもらえなかったことです。母親が「部活に入ると不良になるからダメだ」と言ってきて、泣く泣く帰宅部になったそうです。今そのクライアントさんは、母親とは適切な距離を取り、生活しています。親が強制的に物事を決めてしまうと、子どもは自分自身の人生を生きれなくなります。

子供が言うことを聞くのに安心感満足感を感じる

毒親は、子どもが自分の言うことを聞くと安心します。毒親にとって、子どもはいわゆる所有物です。親にその気持ちがなくても、無意識下ではそう思っているのです。そして、子どもと自分との境界線がありません。境界線がないので、子どもと自分は一体だと考えているのです。ゆえに、子どもが自分に反抗すると怒りを感じます。子どもが自分に従順であるほど、親は安心するのです。もちろん、親も人間ですから、完璧な人はいません。毒親といっても、その人は自分のできる精一杯で頑張って子どもを育ててきたのかもしれません。ですが、逆に、親も精神的に自立して生きられると、このようなことは起こりません。

毒親になるきっかけ

毒親になるきっかけは、人により様々です。ですが、一番多いのが、やはり毒親の親も毒親だった、ということです。自分が親にされたことに対して疑問を持たなければ、それは、次の世代、つまりは自分の子どもに同じようなことをしてしまいます。こういったことを「チェーンリアクション」と言います。

誰かが止めなければ、何世代にわたって、毒親ぶりが引き継がれてしまうのです。また、自分の人生に満足していない人は、毒親になる可能性が高くなります。例えば、夫婦仲が良くないなどです。自分が幸せでないから、ついつい自分より弱者の子どもしか目に入らなくなるのです。

親の親が毒親

親の親が毒親だと、親が毒親になる確率は非常に高いです。ただし、それを分かっていて、カウンセリングなど専門家の元で努力し、自身を変えていく人は例外です。

事実、私の親もかなりの毒親でしたが、私は若い頃、日本とアメリカで3年間カウンセリングに通いました。その結果、自分を見つめ続けてきました。カウンセラーの力もあり、今私は、自己肯定感を高め、自分に自信を持てるようになりました。自身の子どもには、親を反面教師として育てました。大切に大切に育ててきたため、今私の2人の子どもたちは、とても自己肯定感の高い大人に育っています。親がたとえ毒親だったとしても、専門家の力を借りて、成長することができるようになるのです。

私の元へも、親が毒親で、子どもを虐待してしまう、と泣きながらお話をされる母親たちもいます。ですが、ひとたびカウンセリングを受けると人が変わったようになり、子どもに優しくできるようになったと言います。子どもとの良好な関係を築き始めているのです。だから、たとえ親が毒親であったとしても、諦める必要はないのです。

社会から孤立している(友人や知人がいない)

母親は子どもを産むと、一時的にでも仕事を休み(辞め)、子育てに専念しなければならない時期があります。そういったときに、社会的な孤立が起きます。まるで自分が社会から取り残されたような感覚に陥るのです。そして、残されたのは子育て。

私も2人の子どもを育ててきたのですが、子どもを育てるのは大変です。そういったイライラや孤独感が、子どもに行ってしまい、ついつい子どもに当たってしまう、という連鎖が起きている可能性があります。イライラというのは、弱者である子どもにいく、というのが一般的なことです。

自分と子供を同一視する

自分と子どもはそもそも違う人格、違う人間。ですが、母親は自分のお腹の中から子どもを産みますので、子どもをまるで自分の一部のように思って、錯覚してしまう人も少なくないのです。母親と子どもの間に適切な境界線が引けていないと、親は子どもを同一視してしまい、自分の所有物だと思ってしまいます。子どもが心身ともに健康に育つには、親と子の間に適切な境界線が引かれていなければといけません。

夫婦関係が悪い

夫婦関係が悪いのも、親が毒親になってしまうきっかけになる人もいるでしょう。夫婦関係は家庭の幸せを築く礎(いしづえ)です。夫婦関係が悪いと、親は不機嫌となり、幸せではありません。通常自分の気持ちは、夫や子どもといった家庭全体に向いているものです。ですが、夫婦関係が悪いと自分の気持ちが配偶者にはいかず、子どもへのみ執着するということになるものです。

精神的に自立できていない

親が精神的に自立できていないと、自分のこともまともにすることができません。そんな人が他者である子どもをちゃんと育てられるわけがないのです。要するに、きつい言い方をすると、子どもが子どもを育てているような状態となってしまうのです。精神的に自立できていない親は、子どもに依存したり、子どもを無視したり、世話をしないネグレクトなどをする可能性があります。

毒親の種類

毒親の種類は、3種類あります。それは、①過干渉・過保護型、②放置・無関心型(ネグレクト)③虐待・支配・暴力型です。それぞれについて見ていきましょう。

過干渉型

過干渉型は、

*やたらと手を出してきたり、
*子どもに必要以上の世話をしたり、
*子どもが一人でできることでも、やってしまったりします。
*成人になっても、どこで何をしているのか聞いてきたり、*ちょくちょく電話してきたり、
*異常なまでの干渉をしてきます。

私の元クライアントさん(30代・女性)は、外出するときは母親に「どこに誰と行くの?」と聞かれ、外出中も母親から頻繁に電話がかかってきたりしました。彼女は、遂に家を出ることを決意。今は、電話がかかってきても、必要に応じて出たり出なかったりしています。また、実家にも必要に応じて帰ったり、帰らなかったりと母親と一定の距離を保つことで、家族関係を維持しています。

放置,無関心型(ネグレクト)

放置・無関心型、いわゆるネグレクトは、まさに私の両親でした。要は、大抵の場合、子どもの面倒を見ないのです。母親にあまり料理を作ってもらった記憶はなく、あっても外食。学校の行事にも来てくれず、いつも寂しい思いをしていました。でも今の私があるのは、3年間通ったカウンセリングのおかげです。そのおかげで、子育てにも成功し、子どもも心身ともに健康な子に育てることが出来ました。

虐待・支配・暴力型

子どもへの虐待には2種類あります。1つは肉体的・精神的虐待です。いわゆるぶったり蹴ったりして、子どもを肉体的に傷つけることです。また精神的虐待では、ひどい意地悪をして、子どもの心を傷つけます。2つ目は、精神的な面で、子どもを支配して、自分の思うようにしたがる支配力の強い親もいます。3つ目が暴力です。私は幼い頃、父が酔っているときに、ぶんぶん振り回され、部屋の隅に投げ飛ばされた記憶があります。

子供依存型

子供依存型は、子どもに依存して安心感を得るタイプの親です。

夫婦仲が上手くいっていない親にこの傾向が強く見られます。

生まれてきた子どもは、初めは親、特に母親に依存して生きていかなければなりません。ですが、歳を重ねるにつれて、段々と親から離れていくレッスンを重ねていきます。そしてついには自立し、親離れするのですが、子供依存型の親の元ではこれが大変です。子どもが自活することも、あるいは家を出ることも許さない親もいるでしょう。子どもにペッタリで、子どもは自立して生活していくのが、精神的・物理的に非常に難しくなります。

毒親への対処法(自分の親が毒親だったら)

もし自分の親が毒親だったらどうするか。私のカウンセリングの場合ですが、まずは、親としっかりと境界線を引いてもらうことをしていただいています。これは、1~2回のセッションで確実にできます。それが終わったら、回を経て、ロゴのような人形を使ったワークをして、家族全体を見ていただき、ご自身の立ち位置や、感情について触れてもらいます。そして、「許しのワーク」を経て、親からの自立です。これを通常2~3か月で行います。私も2人の子どもを育てているので、クライアントさんに母親のような愛情を送ることができます。クライアントさんは、私との関係を通しても、成長されていくのです。

その他に

1.はっきりと拒否する

2.聞いても受け流す

3.距離を取る

4.カウンセリングを受ける

5.警察へ相談するなどがあります。

これから一つずつ説明をしていきます。

はっきりと拒否をする

まず親が毒親の場合、はっきりと相手の身勝手な要望に対しては、拒否することも必要です。その際、衝突が起きても大丈夫なように、親としっかりとした境界線を引いておかなければなりません。まだ自立できるほどの年齢でない場合は、親戚の家など一時的な逃げ場を作っていくのも良いかもしれません。

聞いても受け流す

次に聞いても受け流すという方法です。いわゆる「スルーする」ということです。これは親の怒りをかなり買いますので、上手くやらなくてはなりません。「ふんっ!」と無視するのではなく、しれっとその場から離れるなど、反感を買われにくい形で行うのが良いでしょう。

距離を取る(家を出る・連絡の頻度を減らす)

もう一つは、親と距離を取る、ということです。もし自活する能力があったら、家を出て別居するとか、連絡の頻度を減らすなどです。

私のクライアントさん(40代・女性)も、ずっと実家暮らしだったのですが、働いてお金を貯め、遂には家を出ていくことができました。今は親とは一定の距離を置いて付き合っています。それゆえ、親からの干渉からも一定の距離を取ることができています。

専門家に相談しカウンセリングを受ける

専門家に相談し、カウンセリングを受けるというのも一つの手です。一人では混乱しがちなことも、プロが入ることによって、考えが整理され、今後どうしたらよいのか動けるきっかけになるでしょう。

また、カウンセリングとは人が成長していくことそのものです。自分が変われば相手も変わる、と言います。私のクライアントさんも(30代・女性)、カウンセリングで大分変わったら、毒親だったお母さんも変わった、という例もあります。プロのカウンセリングを受ければ、人は変われるのです。

警察へ相談する

警察へ相談するという手もあります。
たとえ親子といえども、
・暴力をふるわれた
・性的被害を受けた
・お金を勝手に使われた
・職場にまで顔を出した
などという迷惑行為は、やってはいけないことで、一線を越えています。

警察ではあまり家庭内のことには入ってもらえないかもしれませんが、「警察に相談した」ということが、後々何かの時に証拠になり、役立つ可能性があります。

毒親との関係を断つ方法

それでももう毒親とは付き合えない、という場合、一体どうしたらよいのでしょう?いくつかの方法を提示します。

未成年なら児童相談所へ相談する

未成年であったら、児童相談所へ相談するという方法もあります。児童相談所には各々専門分野の人がいて、力を貸してくれます。中には無料でカウンセリングをしてくれたり、場合によっては一時保護してくれる場合もあります。ちゅうちょせず、問い合わせてみましょう。引用元:東京都児童相談センター・児童相談所(https://www.fu-kushihoken.metro.tokyo.lg.jp/jicen/annai/jido_sodan.html)

戸籍を分けて引っ越す

子どもが親の戸籍から抜けたい場合、「分籍」という方法もあります。まさに親の戸籍から抜けて、自分が筆頭者となった新戸籍が作成されます。戸籍を分けた上で、実家から引っ越すという手もあります。ただし、戸籍から抜けたといえ、親子関係があることには何ら変わりはありません。引用元:氏名変更相談センター(https://www.osaka-everest.com/blank-4/)

接近禁止命令を申し立てる

残念ながら親子間では、DV禁止法の接近禁止命令は適用されません。何かあったら、警察に相談しましょう。

親族関係調整調停を申し立てる

家族間で問題が発生し、関係が悪くなった場合には、円満な関係を維持するための話し合いの場として家庭裁判所の調停手続きを利用することができます。必要に応じて資料などを提出し、解決案を出してもらったりします。また、解決のために必要な助言をしてもらえます。引用元:裁判所(https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_07_06/index.html)

専門家に相談し一緒に実行する

弁護士などの専門家にお願いすることも一つの方法です。法的手段を考えているのなら、弁護士に相談するのも良いでしょう。助言してもらうだけでも、何か力になるかもしれません。

警察へ相談する

親子間の犯罪については、たとえ親が子どものお金を盗んだとしても、窃盗罪として処罰されることはありません。これは、「法は家庭に入らず」という考え方に基づき、親族相盗例と呼ばれ、親の刑は免除されます(刑法244条)。

ただ、親が子どもに暴力をふった場合は暴行罪が、またその暴力によって怪我をした場合には傷害罪が成立します。暴力によってお金を奪われた場合、強盗罪も成立します。

親子間の問題に対しては、警察は消極的で、たとえ親が上記の犯罪を犯したとしても、なかなか受理してもらうのは難しいと言われています。「暴行や脅迫の証拠(録音、動画、医師の診断書など)とともに具体的な被害状況を明らかにしたうえで、警察へ被害届をだすことが考えられます。警察も証拠がある場合には、動く可能性が上がります。親から何かされたときには、証拠を残しておきましょう。」(弁護士JPより引用 https://www.ben54.jp/column/family/60)

何か差し迫った緊急なことがあれば、まずはちゅうちょせず警察へ相談してみましょう。どこか適切な場所へつなげてくれるかもしれません。また、警察に行くときは、弁護士を連れていくと、被害届を受理してもらえる可能性もあるようですので、命の危険を感じるようなら、一度弁護士に相談してみましょう。((弁護士JP https://www.ben54.jp/column/family/60))

また、近年虐待によって、子どもの命が危険にさらされることもあります。そのような場合、警察にちゅうちょなく相談しましょう。

以下、論文から引用しました。「近年、警察は児童福祉法上の一時保護ではなく、警察官職務執行法を適用する例が目立つ。これは一時保護が、児童相談所の所長の権限であり、警察が虐待を確認しても児童相談所長の委託を受ける必要があり、夜間や休日など緊急の事態に間に合わない恐れがあるからである。そこで児童虐待の緊急性、重要性に鑑み、警察官職務執行法を積極的に適用し、自主的な判断で子どもを保護したのち、24時間以内に児童相談所に連絡するという実務を行っている。」(論文特集「現代社会と問題を抱える子どもたち」論文1増え続ける児童虐待への対応 渡邊泰洋著)”

よくある質問

どれくらいの頻度で親と連絡を取るべきでしょうか?

自分が必要と感じたら連絡を取る程度で良いのではないでしょうか?また、親から頻繁に電話がかかってくるようであっても、必ずしも毎回出なくてもいいと思います。親にも、子から自立することを学んでもらう良い機会になるかもしれません。

毒親かどうかの見分け方を教えてください

毒親かどうかの見分け方ですが、*親が自分を傷つけているかどうか、*自分の尊厳を奪っているかどうか、*自分を尊重しているか否か、などが判断材料になってくると思います。親と一緒にいて、多くの場合イヤな気分になることが多かったら、その親は毒親なのかもしれません。

まとめ

残念ながら、この世に毒親は存在します。そして多くの子どもを傷つけています。大切なのは、一人で悩んでいないで、人に相談する、ということです。それが、警察でもいい、児童相談所でもいい、弁護士でもいい、カウンセラーでもいい。あなたは人に頼っていいのです。

「こんなこと話しても信じてもらえないんじゃないか?」「人に家庭の恥をさらしたくない」など色々な気持ちがあるかもしれません。ですが、大切なのは、あなた自身が救われることです。まずは、自分を大切にすることから始めてみましょう。あなたはきっと救われる。あなたはきっと大丈夫。

引用元一覧

東京都児童相談センター・児童相談所(https://www.fu-kushihoken.metro.tokyo.lg.jp/jicen/annai/jido_sodan.html)

氏名変更相談センター(https://www.osaka-everest.com/blank-4/)

裁判所(https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_07_06/index.html)

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